貯金0夫婦の幸せな人生の送り方

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【読書記録】本屋大賞受賞☆『そして、バトンは渡された』『52ヘルツのクジラたち』

30代共働き夫婦で、資産形成奮闘中のえみりです。

こちらのブログでは、家計管理や美容に関する情報を発信しています。

 

 

日々倹約をしながらも、私が大切にしているのは読書の時間。

最近ではネットで簡単に情報を検索できる時代ですが、本に書かれている情報量や質、そして読者が理解しやすいように系統立てられた文章。

それが数千円で手に入るので、本代は惜しまず積極的に読むようにしています。

 

また、小説を読むのも大好きです。

実際には体験できない他人の人生を疑似体験したり、物語を通して自分の知らなかった知識に触れたり、現実では絶対起こらないようなファンタジーの世界で想像力をかき立てられたり。

 

 

今日はそんな大好きな小説の中から、「家族」をテーマに書かれ、本屋大賞にも選ばれた2つの作品『そして、バトンは渡された』『52ヘルツのクジラたち』をご紹介します。

私はこの2つの作品に書かれている「新しい家族」の形から、自分の家族や友人を本当の意味で大切にできているか振り返るきっかけになりました。

「興味はあったけどまだ読んでいなかった」「読んだことがあるから、ほかの人の感想も知りたい」という方は、是非ご覧ください。

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そして、バトンは渡された

この本の紹介とあらすじ

2019年の本屋大賞に選ばれた、「そして、バトンは渡された」。

2021年10月には永野芽郁田中圭石原さとみたち豪華キャストで映画化もされています。

 

あらすじ

主人公の優子には、3人の父と2人の母がいる。

生まれたときは水戸優子、その後田中優子になり、泉ヶ原優子を経て、現在は森宮優子を名乗っている。

まるで「バトン」のように様々な父・母の元を渡り歩いた優子。

普通は自分の境遇を恨んだり、血のつながってない親との関係に悩んだりしそうなのだが、優子には残念ながら悩みがないのだ。

 

著者の瀬尾まいこさんは、15年間教壇に立った元教師で、一児の母。

「卵の緒」で第7回坊ちゃん文学賞大賞を受賞し、「幸福な食卓」で第26回吉川英治文学新人賞を受賞、「戸村飯店 青春100連発」で坪田譲治文学賞を受賞しています。

 

 

私の感想⚠ネタバレ注意

優子の今の父親である森宮さんとは血のつながりはなく、それまでもたびたび親が変わっている。

それに悩む主人公の話かと思えば、「悩みがない」のが悩みの優子。

 

そんなある意味あっさりとした性格の優子だけど、その裏にはたくさんの大好きな「親たち」との出会いと別れがあったからなんだなと、読み進めていくうちにじわじわと伝わってきました。

 

こういった複雑な家庭環境をテーマとしているお話は、最終的にはハッピーエンドだったとしてもあまり見たくなかった人間の嫌な部分が心のどこかに残ることが多いのですが、この作品にはそれが全くありませんでした。

登場する5人の親が、それぞれ形は違えど優子を愛していて、たとえ離れ離れになったとしても気持ちのどこかでつながっている。

 

本当に心の温まるお話でした。

 

 

血のつながった親、子どものためにはすべてを犠牲にしてでも行動にうつせる親、お金持ちの親。

いろいろな親がでてきますが、大切なのは自分がもっているステータスではなく、相手を本当に大切に思う気持ちなのだと改めて気づきました。

 

 

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52ヘルツのクジラたち

この本の紹介とあらすじ

2021年の本屋大賞に選ばれた、「52ヘルツのクジラたち」。

読者メーターのオブ・ザ・イヤー2020、王様のブランチのBOOK大賞2020でも1位を獲得しています。

あらすじ

52ヘルツのクジラー歌声が他のクジラの周波数と違うから、仲間と出会うこともできない、すぐに触れ合う位置にいても気づかれない。

本当はたくさんの仲間がいるのに、何も届かない。何も届けられない。それはどれだけ、孤独だろう。

 

主人公の三島貴湖(きこ)は、過去を断ち切るために東京から大分県にある古い一軒家に引っ越す。

ある日、貴湖は自分と同じように心に傷を負った一人の少年と出会う。

自分の人生を家族に搾取されてきた女性と、母親に虐待されてきた少年が出会い、新たな物語が生まれる。

 

著者の町田そのこさんにとって、初めての長編小説。

児童虐待LGBT、家庭内DVなど、近年関心の高いテーマが取り扱われた作品になっている。

 

 

私の感想⚠ネタバレ注意

いわゆる「毒親」に自分の人生を台無しにされ、大切な人も失ってしまう。

人との関係を断ち切るために引っ越してきたはずなのに、干渉してくる地元住民のぶしつけさ。

「ムシ」と呼ばれている少年が受けている、虐待の数々。

そして、だんだんと明かされてくる、貴湖を悩ませ苦しめている過去の出来事。

 

たくさんの人と出会い、傷つき、もう人と関わるのが嫌になったとしても、その傷をいやしてくれるのもやっぱり人なんだなと感じました。

 

 

小出しに出てくる「アンさん」との関係がはっきりするまではストーリーがなかなか頭に入ってきませんでしたが、中盤からは一気に引き込まれました。

貴湖を全身全霊で慕う少年の姿が、愛おしい。

 

児童虐待や家庭内DVなど、重いテーマを扱っていますが、最後は希望が残る終わり方でした。

今まで家族に恵まれてこなかった2人がお互いに必要としあい、これから2人で家族となるために成長を誓い合う。

今後の2人の姿を想像すると、胸が温かくなります。

 

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